女将ブログLandlady blog

2015.09.12

100年経営研究機構


先日、東京で「100年経営研究機構」のオープニング
に行って来ました。
近年、随分、老舗が注目される様になり関係者は有難く思うと
同時に皆さん驚いている様です。
鎌先温泉は開湯1428年。一條は約600年も続く老舗旅館。
初代公家の祖先が1560年桶狭間の戦いから現在の地に
温泉の権利を譲り受けて宿屋を開業。
直系長男が代々旅館経営を引き継ぎ、一條一平を襲名して来ました。
現在の当主は、20代目一條一平です。
近年では女性の活躍が大変注目されてます。
後継者問題でも息子よりも娘に賢い婿を貰った方が経営が上手く行く。
という意見もあるようです。
更に、女性の賢さに気づき女性を活用しようという動きもみられます。
私は同じ女性として嬉しい事でもあるし、実際にそうだ。と思う事もあります。
一條の女性スタッフ達を見ても納得。清掃スタッフ達も殆ど女性ですが
良く気がづいてくれていい仕事をしてくれています。
しかし、直系長男で何百年も経営を続けてきた一條は、次世代も直系長男
を後継者にする事を決めています。
誰が跡継ぎなのかが決まっているから後継者争いがないのです。
ファミリービジネスは家族がしっかりしていないと経営が上手く行きません。
このシステムによって後継者が保護されています。
彼の祖父や父が産まれた瞬間からその運命を背負って来たのと
同じです。一條の経営を引き継ぐ為にこの世に生をうけました。
現在の20代目もね、若い時自分自身の運命について考える事がありました。
私は、彼を見ていて「あなたはとても恵まれている。」と言うと驚いていました。
皆、自分は何のためにこの世に生まれて来たのだろうか?と考え
自分探しをはじめる。そして自分の行くべき道を模索する。
自分自身がどんな仕事に就き、どのように生きるかは自由な時代。
自由はいいけれどその自由よって大勢の人達は目的や道を見失い
彷徨い生きる目的や、生きる意味を見失い、生きがいや、やりがい
人生の目標を自分なりに持ちたいと誰しもが願うでしょう。
この世に産まれて来た時から使命を持っているってロマン。
必要とされて産まれてきたんですよぉ〜。それだけでも幸せな事。
人は愛されて生まれて来なければなりません。
19代目は命がけで自分の使命を果たしそれを生きがいとしていた事でしょう。
人間は生き方。如何に永く生きるかよりも、どのように生きるか。イコール人生。
老舗の方々の哲学は皆同じかもしれない。それは。
会社を大きくすることや、売上や利益に走るのではなく品質重視。
顧客を大切にし、地元を愛する。そこの土地で永い間商売をさせて
頂いている。という感謝の気持ちが地元愛に繋がり地域貢献や
地域の発展、地域を守るという使命も感じているし、
地域のために喜んで税金を払う。
そのすべては、一條の19代目も20代目も大切にしている信用に繋がる。
お客様に対する信用や、地元に対する信用。
世界の中でも日本は群を抜く数の多い老舗企業がある国。
この老舗企業の精神が日本の信用を作り上げてきたのかもしれない・・・・
一條のスタッフ達も常に「一條」という老舗の看板を背負って生活しています。
 
 
 
 

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